こんにちは
ブラケット装置を装着した矯正治療が終わると、リテーナーという矯正装置を使って後戻りを抑えていきます。
リテーナーに代わっても、それまでの矯正治療より長期に及ぶことが多いです。
このため、リテーナーの洗い方や使っているうちについたリテーナーの汚れの取り除き方など、リテーナーのお手入れ方法でお悩みの方もいらっしゃいます。
そこで今回は、リテーナーのお手入れ方法などについて説明しようと思います。
リテーナーとは
矯正治療では歯並びを理想的な状態に整えるわけですが、きれいに整えた歯並びが元の状態に戻ろうとする現象がしばしば見られます。
これを後戻りとよんでいます。
後戻りを防ぎ、せっかく頑張って整えた歯並びが再び悪くならないようにするために用いられるのが、リテーナーです。
リテーナーの種類
リテーナーは、大きく分けると”取り外しタイプ”と”歯に接着するタイプ”の2種類になります。
取り外しタイプのリテーナーには、マウスピースタイプや樹脂とワイヤーで歯に引っ掛けるタイプがあります。
一方、歯に接着するタイプは、固定式保定装置という前歯の裏側にワイヤーを接着剤でくっつけるタイプがあります。
取り外しタイプのリテーナーの洗い方
先ほどお話しした通り、リテーナーには2種類あるわけですが、取り外しタイプのリテーナーは、定期的に外して洗わなければなりません。
リテーナーの洗い方は、主に3通りあります。
水道水で洗う
水道水で洗う方法は、コストもかからない最も簡単な方法です。
新しいうちは、水道水で洗うだけで、十分汚れもニオイも防げます。
リテーナーは、熱いお湯で洗うと変形したり、強くつかむとワイヤーがゆがんだりする可能性がありますので、弱い力で、水道水を流しながら洗うようにしてください。
専用の洗浄剤であらう
リテーナーは、マウスピース洗浄剤を使って洗うこともできます。
マウスピース洗浄剤がなければ、入れ歯用洗浄剤でも代用可能です。
洗浄剤を使うと、目に見えない細かな汚れが分解されてきれいになる上、ニオイも防ぐことができます。
洗浄剤は、”つけ置きタイプ”と”スプレータイプ”があります。
つけ置きタイプは、コップなどの容器に洗浄剤と水を入れて、そこにリテーナーを入れるだけです。
つけ置く時間は、製品によって違うので説明書をお読みになってご確認ください。
スプレータイプは、泡でリテーナーを洗います。
スプレータイプは外出先でも使いやすいのが利点ですが、泡をすみずみまでまんべんなくつけなければ効果が出ないのが難点です。
歯ブラシで洗う
リテーナーを歯ブラシで洗うという方法もありますが、どのような歯ブラシでもいいかというとそうではありません。
歯磨きに使う歯ブラシを使うと、リテーナーに傷が入る恐れがあるからです。
毛先が”硬い”歯ブラシは言うまでもなく、”ふつう”歯ブラシでも可能性は高いです。
もし、歯ブラシを使ってリテーナーのお手入れをしようとするのなら、入れ歯用の歯ブラシがおススメです。
入れ歯のプラスチック部分とリテーナーのプラスチック部分はほぼ同じ材質なので、入れ歯用歯ブラシなら、リテーナーを傷める心配がほとんどないからです。
歯に接着するタイプのリテーナーのお手入れ
歯に接着するタイプのリテーナーは、取り外せませんから、リテーナーの上から普通に歯を磨いてください。
こちらは、歯ブラシは入れ歯用の歯ブラシではなく、普通の歯磨き用の歯ブラシで問題ありません。
毛先の硬さは、”ふつう”をお選びになるといいでしょう。
リテーナーのお手入れでの注意点
リテーナーのお手入れでの注意点についてご説明します、
熱湯を使わない
冬場、リテーナーを水道水で洗おうとすると手がかじかんで痛くなります。
お湯で洗いたくなると思いますが、熱湯で洗うとリテーナーが変形する原因になります。
体温以上の温度のお湯で洗わないようにしてください。
ゴシゴシ洗わない
リテーナーはお口に入れるものですから、リテーナーに汚れがついていると心理的に入れたくなくなりますよね。
そこでリテーナーを歯ブラシなどでゴシゴシ擦って汚れを取り除こうとする方がいらっしゃいます。
リテーナーに硬くついた頑固な汚れは、歯ブラシで擦った程度では取り除けません。
かえってリテーナーに傷をつける原因になります。
歯ブラシで擦っても取れないほどの頑固な汚れは、歯科医院できれいにしてもらってください。
歯磨き粉は使わない
歯磨き粉の中には研磨剤が入っているものが多いです。
研磨剤の入った歯磨き粉でリテーナーを磨くと、リテーナーが傷だらけになってしまいかねません。
入れ歯用歯ブラシで磨くときに、歯磨き粉はつけないようにしてください。
まとめ
今回は、リテーナーのお手入れ方法について解説しました。
リテーナーには”取り外しタイプ”と”歯に接着するタイプ”の2種類あります。
”取り外しタイプ”は、
①水道水で洗う
②専用の洗浄剤で洗う
③入れ歯用歯ブラシで洗う
”歯に接着するタイプ”は、
歯を磨くときに、一緒に磨く
このようにしてお手入れしてください。
注意点としては、
①熱湯を使わない
②ゴシゴシ洗わない
③歯磨き粉を使わない
などが挙げられます。
もし、リテーナーのお手入れでわからないことがあれば、当院でご相談ください。