矯正治療というと、大人になってから始めるものというイメージがありますが、近年(特にコロナ禍においては)大学生のうちに矯正治療を終えてしまいたいとお望みになる方が増えています。
大学生のうちから矯正治療を受けるのと、社会人になってから受けるのを比べると、大学生のうちから受けたほうが多くのメリットを得られます。
大学生からの矯正治療にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
今回は、大学生のうちから矯正治療を受けるメリットなどを中心に説明します。
時間の融通が効きやすい
現時点で大学生の方には分かりにくいと思いますが、大学生の方と社会人の方を比較すると、大学生の方のほうが、時間の融通がききやすいです。
矯正治療は、定期的に歯科医院を受診して、治療の進行具合だけでなく、虫歯や歯周病になっていないか確認しなければなりません。
このため、社会人になってから矯正治療をするより、時間の融通がききやすい大学生のほうが受けていただきやすいです。
特に、顎変形症という顎の骨切り手術を必要とするような矯正治療の場合、入院下での全身麻酔手術が必要となりますから、まとまった休みが必要です。
このように、時間的な余裕のある時期に矯正治療を受けられるメリットはとても大きいです。
転居の可能性が低い
会社に就職すると、会社によっては転勤しなければならないことがあります。
矯正治療は、2~3年くらいかかりますから、その間で転勤に伴う引っ越しがあると大変です。
このため、転校がない?大学生のほうが安心です!
就職活動のイメージアップ
人の第一印象を決める要因はいろいろありますが、口元もそのひとつです。
口元の印象を決めるのが、歯です。
虫歯や歯周病などになっていないことは言うまでもなく、歯並びがきれいに整えられている方が、口元の印象がよくなります。
口元の印象がよくなることで、第一印象もグッとよくなりますから、就職活動でのイメージアップ効果も期待できます。
大学生の頃に矯正治療を受けるデメリット
大学生の頃での矯正治療には、デメリットもあります。
治療費が高い
これは、大学生に限ったことではないのですが、原則的に矯正治療は保険診療の適応外です。
このため矯正治療は高額です。
大学の学費を保護者の方に負担していただいている学生の方々には、心理的にハードルが高いかもしれません。
痛み
これも大学生の矯正治療だけに起こることではなく、どなたにも起こることなのですが、歯を移動させる際に痛みが出ることがあります。
しばらくすると慣れるのですが、試験期間に重なってしまうと、試験勉強に集中できなくなるかもしれません。
試験期間などを考慮した治療計画を立てると安心です。
大学生の方が矯正治療を受ける際の注意点
大学生の方が矯正治療を受ける際に、気をつけておいて欲しいことがあります。
治療の開始時期
矯正治療は、一般的に2~3年程度かかります。
大学3年生や4年生から始めると、就学中に矯正治療が終わらない可能性が高いです。
社会人になってから治療を続けてももちろん大丈夫なのですが、学生のうちから始めるメリットのいくつかが得られなくなります。
学生の間に矯正治療を始めるなら、早い段階から受けることをおすすめします。
合宿や短期留学など
夏休みや春休みなどを利用して、合宿や短期留学などを予定されている方もいらっしゃるかもしれません。
矯正治療のスケジュールが重なることもありますので、治療中の方はもちろんですが、これから矯正治療を考えている学生の方も、歯科医院にお知らせください。
大学生の方におすすめの矯正治療法
大学生の方におすすめの矯正治療法をご紹介します。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケット、そしてブラケットの溝に通すように歯並び全体に金属製のワイヤーを通す矯正治療法です。
ワイヤーの弾力性を利用して、歯並びを整えていきます。
見た目が目立ってしまうことや、複雑な矯正装置がつくことによる食事や歯磨きなど日常生活への影響がありますが、ほぼすべての歯列不正を治せること、不具合がほぼすべて解消されていることなどの多くのメリットがあります。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、薄くて透明なマウスピースを使った矯正治療法です。
マウスピースを定期的に新しいものに交換することで歯並びを整えていきます。
マウスピースは取り外しができるので、食事や歯磨きのとき外せますし、薄くて透明なのでつけていることがほとんどわからないほど目立ちにくいです。
しかも、調整が必要ないので、通院回数も大幅に減らせるメリットもあります。
その一方、ワイヤー矯正ほどの適応症例がなく、マウスピース矯正では治せない歯並びがあることや、一般的にワイヤー矯正よりも治療費が高くなる傾向があることなどのデメリットもあります。
まとめ
今回は、大学生のうちに矯正治療を受けるメリットなどを中心にお話しさせていただきました。
大学生のうちから矯正治療を受けると
①時間の融通が効きやすい
②転居の可能性が低い
③就職活動のイメージアップ
などのメリットが得られます。
デメリットに関しては、社会人になってから受けた場合と比較してもほとんど違いがありません。
歯並びが気になっている大学生の方は、学生の間に矯正治療を受けてみませんか。